「カリタス下北沢 ソーラー市民協同発電所」
下北沢にあるカトリック世田谷教会に、2013年6月18日、
市民の協同により、10.01kwのソーラー発電所を設営しました。
10月になりました。初雪の便りも届き始めました。
東京も朝晩の気温が下がり、
遅くなりまして申し訳ありません。
先月9月のカリタス下北沢の発電状況をご報告します。
9月:686kWh(昨年:830kWh 82.6%)
先月の上旬に発生した台風18号による平成27年9月関東・
大変な被害が出てしまいました。
被害に遭われました皆さまにお見舞い申し上げます。
東京の9月全体を見ても、月の半分は雨を観測。
発電状況も厳しいものとなりました。
また、8月分(8/5~9/ 3)の売電金額は
771 kWh:33,307 円
東京電力より振り込まれております。
【発電豆知識】 ~今回の災害での太陽光発電の問題など~
太陽光発電への逆風が吹いているようです。
最近でも太陽光発電に伴う災害の報道が相次ぎ、
茨城県鬼怒川の越水、
多くの報道があったかと思いますが、
(以下、無料の会員登録が必要な場合があります)
http://techon.nikkeibp.co.jp/
鬼怒川の氾濫で太陽光設備が浸水、建設時の工事に問題視も
堤防が「決壊」したのは、もっと下流の別の場所なのですが、
自然の堤防のようだった丘を2メーターほど削ったところから
水が越えてきた「越水」という災害です。
この災害に関して、
http://www.nikkansports.com/
常総ソーラー業者正式手続き主張 市の対応に訴訟も
http://www.ktr.mlit.go.jp/
国土交通省 - 鬼怒川左岸25.35キロ付近(常総市若宮戸地先)
その直前の8月25日には、
http://mainichi.jp/select/
太陽光発電施設:台風で飛散、民家直撃 国が被害調査
太陽光発電を広めることで、環境との調和をはかったり、
市民のエネルギー自治を目指す立場としては非常にショックな事故
改めて、気をつけていかなければならないと心しました。
さて、この二例を見ると、太陽光発電設置に伴う造成、及び、
太陽電池モジュールを支える架台や留め金に問題があったことがわ
太陽電池モジュール自体の問題ではなく、
すると、対策としては、住民合意形成や施工基準の厳格化、
太陽光発電自体というよりもそれを取り巻く社会的合意を得るプロ
ルール作りが追いついていない、という課題でした。
ルールや倫理の問題です。
もちろん、これはコストに跳ね返ります。
安全対策や合意形成を厚くするには、
が、解決できない問題ではないわけです。
もう一度問い直してみる必要があるのでしょう。
自然エネルギーのはずが自然の山を切り崩したり、
設備を設置するのが本当に正しい道なのでしょうか。
地域の住民の合意をもとにすすめてこそ地域のエネルギーなのでは
さて、しかし一方で、太陽電池モジュール自体に起因する問題も、
今回の水害でクローズアップされました。
太陽光発電協会(JPEA)の注意
http://www.jpea.gr.jp/pdf/
太陽光発電設備が水害によって被害を受けた場合の対処について
太陽光発電は光が当たれば発電してしまうわけですから、
そこに繋がれた電線が万一水に浸かって漏電したとすると、
感電事故や火災事故に繋がりかねません。
これは太陽光発電のパネルそのものに内在する問題なので、
解決が大変難しいのです。
太陽光パネル自体には、発電を止める能力がありません。
JPEAより、
http://www.jpea.gr.jp/pdf/
基本的には、専門家以外は近くに立ち寄らないようにする、
作業をする際は絶縁の手袋や靴などを用いること、
可能ならば、パネルにカバーをかけて、
このように、自然に優しいという触れ込みの太陽光発電も、
まだまだ色んな課題を抱えています。
それはもちろん、太陽光発電だけに限らず、原子力はもちろん、
火力でも水力でも地熱でも同じようにそれぞれの危険性と解決すべ
残っています。
ですので、本当に重要なことは、やはり、
いまある電気を他のものに置き換えるという方向性だけではなくて
そもそも電気である必要があるのか?
熱の利用、公共交通の利用、
電気の問題以前に考えるべきこと、
大きな教えを頂いている建築家の黒岩哲彦さんの「
とても参考になります。
http://greenz.jp/2014/10/27/
未来の暮らしのヒントは「エクセルギー」!?建築家・
ぜひ目を通してみてください。
(担当:浅輪)
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今月は天気の良い日が続いています。
良い発電量となってくれることを期待しましょう(^^)
カトリック世田谷教会は、地域の拠り所として、
フリーマーケットや、復興支援の下北沢あおぞらマルシェなど
様々な地域イベントの開催の場となってきました。
http://tokyo.catholic.jp/text/shokyoku/setagaya.htm
また、緑多い庭と歴史ある聖堂は、
活気に満ちた下北沢の街と静かな住宅街のあいだのオアシスとして、
市民の憩いの場となってきました。
また、災害時には一時避難所ともなります。
その記念すべき場所に、市民有志の賛助によって、
地域からのエネルギーシフトへの大きな一歩となる、
市民協同発電所を設立しました。
教会信徒を初めとする有志のみなさんでつくられた
市民活動支援団体「カリタス下北沢」
による協同事業になります。
事業主体:任意団体 カリタス下北沢(市民活動支援団体)
保守管理:世田谷みんなのエネルギーに委託
場所:カトリック世田谷教会 信徒会館(世田谷区北沢1-45−12)
発電能力:10.01kW 太陽光発電 (シャープND-193ND-193CA 52枚)
設置業者:株式会社 大三洋行
費用:約400万円(設備費用 380万円 初期手数料 20万円(相談料、接続手数料、交通費、消耗品料、他雑費))
資金:賛助金 約100万円、私募債 約200万円、市民信託 約100万円
設置日:2013年6月10−11日
発電開始日:2013年6月17日